【川田しめ縄プロジェクト②】手づくりのしめ縄で、心を引きしめ「安全祈願!」

2021.02.04

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立春を迎え、寒さの中にも春の兆しが見え始める季節になりました。
コロナ禍もどうか収束という明るい兆しが見えることを祈るばかりです。

さて、前回のブログでは、しめ縄を切り口にして"絆づくり"を促進する「川田しめ縄プロジェクト」という活動で、川田グループをイメージした宝船のしめ飾りを製作したお話を掲載しました。

今回はプロジェクトの第2弾として、安全を重んじる建設業にとって大切な安全祈願に対する社員の意識向上を目的に、手づくりのしめ縄を各地の神棚や工場の敷地内にある稲荷と鳥居に奉納した取り組みについてご紹介します。

【目次】
●川田グループの一年は「安全祈願」から始まる
●しめ縄で心を引きしめよう:川田しめ縄プロジェクト第2弾
●工場のお稲荷様と鳥居に手づくりのしめ縄を奉納
●神棚のしめ縄が安全意識をつなぐ架け橋に

川田グループの一年は「安全祈願」から始まる

今年は感染症対策をとりながら参拝

滝野川八幡神社では新型コロナウイルス感染症対策のため、鳥居の前にアルコールが設置されていました

1月4日、川田工業の東京地区では仕事始めにあたり、東京都北区滝野川にある滝野川八幡神社にて安全祈願が執り行われました。
今年はコロナ禍の観点から社殿への立ち入り人数が制限されたため、社殿の中と外での参拝となりましたが、社長以下各部門管理職および作業所長にて工事現場や社員の一年間の安全と無事故・ 無災害を祈願しました。

例年は安全祈願の後、参集所で安全品質環境本部長による安全講話が行われますが、今年はイントラでの動画配信となりました。

社殿で執り行われた斎主による祝詞奏上

しめ縄で心を引きしめよう:川田しめ縄プロジェクト第2弾

しめ縄がもらたす独特の緊張感を共有したい

神棚用に製作した3尺(左)と2尺(右)のしめ縄

プロジェクト第1弾で宝船のしめ飾りを製作した際、しめ縄用の稲わらの収穫から製作まで協力していただいた一般社団法人 国際教養振興協会の担当者から「せっかくだから神棚のしめ縄も作りませんか?」というご提案で、同じ田んぼの稲わらから作られたしめ縄を各地の事業所や工場の神棚に飾ることで、安全祈願への関心が高まり、心も引きしまるのではないかという思いが湧きました。

そこで、弊社の各地の事業所や工場にある神棚に合わせたしめ縄のサイズをヒアリングし、第2弾として手作りのしめ縄を配付することにしました。

神棚のしめ縄の向きと紙垂について

しめ縄の向きは一般的に太い方が右に来るように飾ります。しめ縄には紙垂(しで)と呼ばれる稲妻のかたちをした紙を、山になっている方を右向きにして挟み込みます。紙垂は一般的には4枚とされていますが、今回は製作に協力していただいた同協会の助言もあり、川田の「三本川」と同じく縁起を担いで3枚としました。

また、今回の紙垂に使用されているのは美濃紙と呼ばれる和紙で、日光によりだんだんと白くなる性質があります。

神棚にお供えする植物

神棚にお供えする植物といえば榊(サカキ)が一般的ですが、榊が手に入りにくい沖縄ではチャーギという植物が使われ、お神酒も泡盛なのだとか。沖縄営業所では所長の自宅の庭に生えているチャーギを神棚にお供えしているそうです。

工場のお稲荷様と鳥居に手づくりのしめ縄を奉納

ものづくりを見守るお稲荷様の「成り下げ」

富山・栃木・香川にある川田工業の3つの製造拠点のうち、栃木工場の敷地内には安全祈願のためのお稲荷様が祀られています。
全国の稲荷神社では毎年、初午(はつうま:2月の最初の午の日)に豊作祈願・家内安全・商売繁盛・厄払いを祈願する「初午祭」が行われますが、栃木工場でも例年の恒例行事として今年は2月3日に執り行われました。

今回のプロジェクトでは、そのお社の周りを囲むための「成り下げ」と呼ばれる5間(9m)ほどの細いしめ縄を製作して年末に奉納しました。

鳥居のしめ縄は川田工業OBの手づくり

このお稲荷様には鳥居もあり、朱色の小さな橋が架かっているのと珍しいかたちのしめ縄が飾られているのが特徴的です。
鳥居のしめ縄は数年前から、栃木に住む川田工業のOBの方が年末になると手づくりして納めてくれていたのだそうです。

しかし昨今、農家から手に入る稲わらは減っているため困っていたという話をうかがったため、岐阜県東白川村の田んぼでしめ縄用として収穫された青わらを提供させていただきました。

熟練の手さばきでしめ縄を製作するOBの手つきからは、長年蓄積された「ものづくり精神」が感じられました。

今年の初午に栃木工場で執り行われた初午祭

参加者は工場の全管理職、製造係長、労働組合委員長など

神棚のしめ縄が安全意識をつなぐ架け橋に

神棚のサイズに合わせて製作したしめ縄は、川田工業富山本社と東京本社をはじめとする各地の事業拠点と工場に配付され、年末の大掃除の後で神棚に飾られました。
一様に飾られたしめ縄が「安全意識」をつなぐ架け橋になれば幸いです。

おわりに

コロナ禍が収束したら東白川村の田んぼを見に行きたいです

日本には古来より、森羅万象に神が宿るというようなアミニズムの観念がありますが、現代でも多くの企業で安全祈願をしたり神棚を奉ったりする風習が残っています。
弊社が建設業としてさまざまなインフラ事業に携わってきたように、こうした風習もまた建設業に携わる私たちの根幹を成しているように思えます。

前回からの活動を通して社内からさまざまな感想をいただき、中でも印象深かったのは「気候や自然災害など人間にコントロールできないものがある限り、少しでも安心・安全を祈ることで建設従事者の拠り所(よりどころ)になるなら、こうした風習は大事にしたい」という言葉でした。

今後も社員の声を聞きながら活動を続けてまいります。
(AUTHOR / 三宅)

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